氷を買ってきてください。どうしてって、冷凍庫の氷がもうなくなってしまったからよ。あの子の水枕を替えてあげなくちゃならないのよ。かわいそうに、あんなに高い熱を出して、すぐ溶けてしまうんだから。氷なんて作ればいいだろうって、もちろん作ってるわよ!氷ができるまで何時間かかるかわかるでしょう?作る分だけじゃ到底間に合わないのよ、だから買ってきてって言っているんじゃない。どうしてすぐに行ってきてくれないんですか!お店までほんのひとっ走りじゃないの。わたしが行けばいいじゃないかって、あの子につきっきりで看ているのは誰ですか!ほんの少しの間でもあの子をひとりにしておくなんてできないわ!だからお願い、あなたが氷を買ってきてちょうだい。どうしてなの…どうしてあの子のために氷のひとつも買ってきてやれないの?あんなにうなされている、かわいそうなあの子のために?人でなしだわ、あなたは人でなしよ…
ぬるくなった水枕はいつだって騒がしい。タプンタプンという水の音が、お前だけは眠らせまいとばかりにどこまでも追いかけてくる。こんなに頭が痛いのに、眠りたいのに、水枕は決して許してくれない…
ぬるくなった水枕はいつだって騒がしい。タプンタプンという水の音が、お前だけは眠らせまいとばかりにどこまでも追いかけてくる。こんなに頭が痛いのに、眠りたいのに、水枕は決して許してくれない…
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